そよ風 note
テンセグリティー その②
テンセグリティー その①
テンセグリティー (Tensegrity) は、張力(Tensile) と 完全性 (Integrity) から生まれた造語で、私たちの身体の『新たな構造モデル』です。
テンセグリティー模型
骨盤と脚のテンセグリティー模型
この構造は、持続的な張力と局所の圧縮力によって保持されていますが、安定性は張力のバランスに依存しています。
これは、人体に限られたものではなく、炭素原子、水分子、たんぱく質、ウイルス、細胞、組織、そのほかの生物などさまざまな自然系が、テンセグリティーを利用して構築されています。
私たちのからだに加わった力(エネルギー)は、このテンセグリティー構造全体を揺らす波となって消えていきます。
その力は必ずゆがみを生じますが、ゆがみが局所に集中することはなく、からだ全体へ均等に分散されます。
したがって、首や骨盤などの局所が歪むことはありません。
偏ったこわばりや緊張がなく、柔軟でバランスのとれた構造ほど(左右対称という意味ではありません)、効率よく衝撃を吸収できる「効率の良い身体」ということになります。
しかし、からだの一部のバランスが崩れると、必ず他の部位にストレスがかかるため、ある部位に生じた問題(こわばりや緊張)は、からだ全体の構造や動きに影響を及ぼすことになります。
ある部位にかかったストレスの影響がからだ全体に及ぶのと同様に、ある部位の柔軟性や可動性が回復すると、周囲の組織のみならず、その影響を受けていた離れた部位の状態も改善していきます。
テンセグリティ模型の引っ張り材の1本を弾くとその振動は構造全体に伝わりますが、私たちのからだでも、それと同じことが起きているのです。
テンセグリティー模型・振動の伝わり
(弾いているのは、小学生の時の娘です)
私が、痛む部位だけでなく、からだ全体に施術をおこなうのは、人体がテンセグリティー構造だからです。