そよ風 note

2025-03-20 18:00:00

Focal Vibration Therapy がもたらす効果

施術室しまだでは、Focal Vibration Therapy(局所振動療法)をトリガーポイント(過敏化した痛み受容器)と筋拘縮(筋肉が持続的に縮んだ状態」への施術に使用します。

FVTでは、79〜139Hzの非常に細かな振動を局所に与えます。

 

◾️トリガーポイントへの作用

トリガーポイントでは、侵害受容器(痛みセンサー)が刺激に対して反応しやすい状態が関係しています。

振動によって生じた刺激は神経を通って脳へ伝えられ、痛みに関係する情報の伝達や処理に影響することが研究されています。

ヒトを対象とした研究でも、振動刺激によって痛みが軽減したり、痛みを感じる刺激の強さ(疼痛閾値)が変化したり、痛みに関連する神経活動が変化することが報告されています。

また、筋膜性トリガーポイントを対象とした研究でも、振動刺激によって痛みや機能障害が改善したことが報告されています。

FVTによる微細振動

 ↓

筋肉や皮膚などにある感覚センサー(受容器)

 ↓

感覚センサーからの情報

 ↓

脊髄・脳

 ↓

痛みに関連する情報の伝達・処理を調節

 ↓

痛みの感じ方に変化

このように、FVTは、微細な振動によって、神経系へ新たな感覚情報を送り、痛みに関する情報の伝達や処理に働きかけます。

 

◾️筋拘縮への作用

筋肉が収縮したり弛緩したりするためには、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが必要です。

筋拘縮では、筋肉の持続的な収縮によって局所の血流が低下し、酸素やエネルギー(ATP)が十分に供給されにくくなることで、筋肉がさらに弛緩しにくくなるという悪循環が関係していると考えられています。

振動刺激には局所の血流を増加させる作用が報告されており、その仕組みの一つとして、血管の内側から放出されるNO(一酸化窒素)によって血管が広がることが関係していると考えられています。

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■参考文献

⒈ Dueñas L, Zamora T, Lluch E, et al.

The effect of vibration therapy on neck myofascial trigger points: A randomized controlled pilot study.

Clinical Biomechanics. 2020;78:105071.

(頚部の筋膜性トリガーポイントに対する振動療法の研究)

⒉ Bini G, Cruccu G, Hagbarth KE, Schady W, Torebjörk E.

Analgesic effect of vibration and cooling on pain induced by intraneural electrical stimulation.

Pain. 1984;18(3):239–248.

(振動刺激による痛みの軽減と神経系における疼痛調節の研究)

⒊ Kakigi R, Shibasaki H.

Mechanisms of pain relief by vibration and movement.

Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry. 1992;55(4):282–286.

(振動刺激による痛みの軽減と神経活動の変化に関する研究)

⒋ Simons DG.

New views of myofascial trigger points: etiology and diagnosis.

Archives of Physical Medicine and Rehabilitation. 2008;89(1):157–159.

(筋膜性トリガーポイントとエネルギー危機に関する研究)

5.Maloney-Hinds C, Petrofsky JS, Zimmerman G, Hessinger DA.

The role of nitric oxide in skin blood flow increases due to vibration in healthy adults and adults with type 2 diabetes.

Diabetes Technology & Therapeutics. 2009;11(1):39–43.

(振動刺激による血流増加とNO:一酸化窒素の関与に関する研究)

6.Mukund K, Subramaniam S.

Skeletal muscle: A review of molecular structure and function, in health and disease.

WIREs Systems Biology and Medicine. 2020;12(1):e1462.

(骨格筋の収縮・弛緩、ATP:アデノシン三リン酸、Ca²:カルシウムなどの筋生理学に関する総説)

 

※上記の研究は、振動刺激による疼痛調節、筋膜性トリガーポイント、筋収縮・弛緩、血流などに関する研究です。