『筋膜ケア』 の 施術室 しまだ

そよ風 note

2024-06-15 18:00:00

その① 腰痛

 

腰痛の原因は椎間板ヘルニアであると、ふつう信じられている。

 

椎間円板は椎骨の間から突出して、感覚線維を含む脊髄後根を圧迫すると信じられている。

 

椎間板ヘルニアの頻度は、痛みをもつ人たちともたない人たちで同じである。

 

椎間板ヘルニアがあって痛みをもつ人々が、外科手術以外の方法で治療されると椎間円板の突出した部分は消えたり、消えなかったりする。

 

しかしこれは、まだ痛いか、それとも痛くないかに関係しない。

 

椎間円板の役割についての外科医の混乱は、突出した椎間板を取り除く手術の割合が、国によって大きく異なることに反映されている。

 

10年前に、10万人当たり、英国で100人、スウェーデンで200人、フィンランドで350人、米国で900人であった。

 

この割合は現在下がり続けていて、神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。

 

不利益を受けたある人たちは、手術の結果、明らかにいっそう悪くなった。

 

 

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代替医療の開業者たちは、椎骨の配列異常、神経の拘扼、関節障害など、他の多数の原因を挙げているが、今のところ、これらの原因を納得できる形で示したものはない。

 

原因の1つに損傷を加えるのは自然であろうが、腰痛患者の大多数に損傷の証拠はない。

 

航空機製造会社ボーイングのような会社の大掛かりな調査で、腰痛を訴える人の割合は、事務職労働者と重い物を持ち上げる工場労働者で同じであることが繰り返し示された。

 

したがって、激しい、あるいは並外れた運動が腰痛をきたすという証拠はない。

 

 

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ある筋肉はいつも収縮状態にあって、脊椎をふつうと異なる形に傾けている。

 

自由な随意運動はなく、硬結(しこり、stiffness)を触れることができる。

 

痛みを生じる運動を妨げるため、背中を副子で固定したような状態を作り出そうとして筋肉が収縮していれば、筋収縮は痛みに続発したものかもしれない。

 

 

 

疼痛学序説 腰痛より

 

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 その② 末梢神経の手術 IMG_4061.png