そよ風 note
2024-06-15 18:00:00
その③ 筋筋膜性疼痛症候群
筋筋膜性疼痛症候群(myofascial pain syndrome)の痛みは1つの領域に限局している。
圧迫が痛みを生じる圧痛点(トリガー点)がある。
このときの痛みは、遠隔部に拡がり、患者が訴えていた痛みに似ている。
トリガー点の下に、ピーンと張った筋肉の帯を触れる。
この帯にある筋肉を伸展したり、この帯に局所麻酔を注入したり、針を刺したりすると、痛みは緩和する。
患者はトリガー点やピーンと張った帯のある筋肉を動かせないかもしれない。
あるいは、その筋肉を動かせば痛みが誘発される。
痛みが6ヶ月あるいはそれ以上続くと、予後がだんだん悪くなる。
圧痛点の局所治療は一時的緩和を生じるが、圧痛は戻ってくる。
多くの医師たちは、局所の原因がない局所性の痛みはありえないと思い込んでいる。
したがって、局所性の原因を証明できないので病気は存在しないと結論する。
疼痛学序説 筋筋膜性疼痛症候群より