そよ風 note
坐骨神経痛の成りすまし
トリガーポイントが形成されると、痛み、しびれ、関節の動きの制限などの『関連症状』が現れてきます。
よくある関連症状としては、臀部(お尻)の『小臀筋(しょうでんきん)』にトリガーポイントが形成されると『坐骨神経痛と誤診される痛みやしびれ』が脚に現れてきます。(本当に多いです)
海外では 坐骨神経痛の成りすまし として『偉大なる詐欺師の筋肉』とも呼ばれています。
ですが、小臀筋からしてみれば、自分の領域にトリガーポイントが形成されたから関連症状(坐骨神経痛と誤診される痛みやしびれ)を脚に現しているだけで(坐骨神経痛に成りすますつもりなどないはずですが)、トリガーポイントを知らない多くの医師が『この症状は坐骨神経痛(神経の圧迫による痛みやしびれ)だ』と判断するので『誤診の第一位は坐骨神経痛』になるのです。
でも、もし本当に神経が圧迫されてしまったら『麻痺(刺激が電気信号に変換されなくなる)』は起こっても『痛みやしびれ(刺激が電気信号に変換される)』は起こらないはずなので、坐骨神経からしても迷惑な話だと思います。
ちなみにですが、椎間板ヘルニアが神経を圧迫すると坐骨神経痛が引き起こされると考えられたのは、1911年(明治44年)です。
また、小臀筋のトリガーポイント以外のよくある関連症状として、首の『胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)』に形成されたトリガーポイントから生じる頭痛、肩こり、めまい や 頭や頬にある『咀嚼筋群(そしゃくきんぐん:噛むときに働く筋肉たち)』に形成されたトリガーポイントから生じる顎関節症、頭痛、耳鳴り などがあります。
最初のトリガーポイント『キートリガーポイント』に対して適切なケアを受けられないでいると、そのトリガーポイントがきっかけとなって、二次的に新たなトリガーポイント『サテライト(キートリガーポイントから離れたところにある)トリガーポイント』が形成されて新たな症状が現れてきます。