そよ風 note
2025-06-14 18:00:00
「こむら返り」 と 「下肢静脈瘤」 と 「膝の痛み」
女性の左脚を触診したところ、いくつかのトリガーポイントと思われる圧痛点は確認できたものの、膝下から足の甲にかけての静脈が腫れて拡張し、コブのように浮き上がっていた。
この所見から、こむら返りの原因は下肢静脈瘤が強く疑われたので、施術は行わず、静脈瘤専門のクリニックをご紹介して帰宅していただいた。
後日、検査で静脈瘤が確認され「大伏在(だいふくざい)静脈(太ももの内側から足首まで、皮膚のすぐ下を走る静脈)の血管内塞栓術」を受けた後は、『こむら返りはすっかりなくなり、足も軽くなった』との報告をいただいた。
そして。
『実は(左)膝も痛かったが、痛くなくなった』と仰っていた。
先日の「日経メディカル」には、「下肢静脈瘤の治療で変形性膝関節症の膝痛が改善」という記事が掲載されていました。(これは、弾性ストッキング着用による治療です)
とにかく、よかったです。
下肢静脈瘤に関して、20年以上前にある医師から教わったこと
・静脈瘤になってしまったら、悪くなることはあってもよくなる(治る)ことはない
・放置すれば重症化する可能性がある
・疑わしい症状を見つけたら、速やかに専門医に紹介する
・重症化を防ぐには、早期治療が大切である
・診断には、超音波による検査が必須である
以後、下肢静脈瘤が疑われる方には専門医の受診を勧めていますが、結果的に静脈瘤と診断される方は、異常なしとされた方よりもはるかに多いです。