そよ風 note
「こむら返り」 について
◾️『こむら返り』とは
主に、ふくらはぎの筋肉が異常に収縮して痙攣(けいれん)を起こす状態です。
強い痛みを伴いますが、多くは数分でおさまります。
「こむら」とはふくらはぎのことですが、足の裏や指、太ももなど、体のどこの筋肉でも起こります。
◾️ 筋肉が異常に収縮する原因
・筋肉の制御機能の低下
筋肉には、筋肉の伸張(伸びすぎ)と収縮(縮みすぎ)を調整するセンサー(筋紡錘と腱紡錘)がありますが、縮みすぎを防ぐ腱紡錘の働きが低下すると、筋肉が異常に収縮して痙攣を起こします。
・マグネシウム不足
マグネシウムは、カルシウムやカリウムの働きを調整して、筋肉の正常な動きを保つために不可欠です。
マグネシウムが不足すると、腱紡錘の働きが低下します。
・脱水、冷え、妊娠、加齢など
発汗による水分とミネラルの喪失や血行不良が、腱紡錘の機能を低下させて痙攣を誘発します。
◾️ 起こりやすいタイミング
・運動中
多汗による脱水、準備運動不足、筋肉疲労など
・就寝中
就寝中はつま先が伸びてふくらはぎの筋肉が縮んだ状態にあるので、筋肉が刺激を受けると収縮しやすいため
・妊娠中
ミネラル不足になるため
・加齢
60歳以降は腱紡錘の機能が衰えるため
◾️ 予防法
・ミネラル補給
マグネシウム:海藻類、ナッツ類など
カルシウム:乳製品、大豆製品、小魚など
カリウム:いも類、バナナ、キウイなど
・水分補給
運動中はスポーツドリンクなどで水分とミネラルを補給しましょう。
就寝前にはコップ一杯の水を飲むことも有効です。
・冷え対策
靴下の着用などで保温
◾️ 注意すべき場合
それでも就寝中にこむら返りを繰り返す場合は、下肢静脈瘤、肝硬変、甲状腺機能低下症、腎不全、糖尿病などの病気 が隠れている可能性があるため、静脈瘤専門のクリニックや循環器内科 などの受診をお勧めします。(利尿剤や下痢による脱水も誘因になることがあります)
下肢静脈瘤が重症になると、こむら返りは起こりにくくなるそうです。