そよ風 note
トリガーポイントの歴史 (概要版)
▶︎ 詳細版
「肩が痛い」「腰が痛い」という症状は、何千年も前から人類とともにありました。
古代エジプトの医療文書やヒポクラテスの記録にも、手足や腰の痛みについての記録が残されています。
19世紀になると「筋肉の中に押すと硬くて痛い場所がある」ということが報告され始めます。
さらに「痛みは必ずしも、痛む部位そのものに原因があるとは限らない」という関連痛の考え方も整理されていきました。
20世紀半ば、トリガーポイントの中心人物であるアメリカのトラベル医師 は、ある現象に注目します。
・筋肉の一点を押すと、離れた場所に痛み(関連痛)が出ること
・その一点を治療すると、離れた痛み(関連痛)が消えること
ここから「トリガーポイント:痛みの引き金となる点」という概念が生まれました。
トリガーポイントとは
トリガーポイントは主に3つに分類されます。
・Active(活動性):何もしていなくても痛みを生じるトリガーポイント
・Latent(潜在性):普段は痛くなくても、圧迫すると痛みを生じるトリガーポイント
・Satellite(衛星):他のトリガーポイントの影響で生まれたトリガーポイント
近年わかってきたこと
2000年代以降の研究により、トリガーポイントは「単なるコリ」ではなく「筋肉が収縮したまま、弛緩できなくなっている状態」と考えられるようになりました。
筋肉は本来、縮んだり、弛んだりを繰り返しています。
しかし、何らかの要因で「縮んだまま戻れなくなる(シートベルトがロックしたような状態)」と、局所の血流が悪くなり、痛みが生じやすくなります。
これが、トリガーポイントの正体だと考えられています。
さらに最近では、痛みは筋・筋膜の問題だけではないことも明らかになってきました。
・神経の興奮
・脳の痛みの感じ方
・無意識の動きのクセ
こうした要素が関与し合い、痛みは形成されます。
痛みが長く続くと、脳や神経が敏感になり、本来であれば痛くない刺激まで痛く感じることもあります。
また、痛みをかばう動きが続くと、別の筋肉に負担がかかり、新たなトリガーポイントを生むことになります。
施術の目的は、筋肉を揉みほぐすことではなく、弛緩できなくなっている状態を解除し、身体が本来の機能とバランスを取り戻せる状態に導くことにあります。
