そよ風 note
2023-12-13 20:00:00
腰痛のナゼとナゾ “ 治らない “ を考える
海外の研究では、スイスからの報告に、画像診断を受けた健常者の76%に無症状の椎間板ヘルニアがみられたという研究があります。
また、フィンランドの研究によると、腰痛経験者の約半数が、MRIによる画像検査で椎間板に変性がみられない正常の所見だったことがわかり、「腰痛と椎間板変性との間には関連性がない」と結論づけています。
さらに米国からは20歳から80歳までの腰痛や脚の痛みを経験したことがない人々の画像診断の結果、21〜36%に椎間板ヘルニアが、50〜79%に椎間板膨隆が、34〜93%に椎間板変性がみられたと報告されるなど、従来のように「ヘルニアの存在 = 腰痛の原因」とする考え方を否定する研究結果が相次いでいます。
「腰痛のナゼとナゾ “治らない“を考える」より
著者:福島県立医科大学 理事長兼学長 菊池臣一
出版社:メディカルトリビューン