そよ風 note
坐骨神経痛とトリガーポイント その②
前回の施術( 坐骨神経痛とトリガーポイント その① )から1週間後(2回目)の昨日。
女性は
『足を引きずらずに歩けるようになって、夜も布団で眠れるようになりました。』
『痛みも大した痛みではありませんでした。』と笑顔で報告してくれた。
そして、一緒に来られているお姉さんは
『今までは足を引きずりながら私の後ろを歩いていたのに、今日は私の前をスタスタ歩いているんです。』
『びっくりしました。』と話してくれた。
まずは、この女性が進むべき方向へ導くことができてよかった。
今までは進んではいけない方向へ導かれていたので、あのままではとんでもないことになっていただろう・・・
この女性の症状が本当に神経が障害されたことによるもの(本物の神経障害性疼痛)なら、このような結果が出るはずがない。
この結果からも、この女性の「坐骨神経痛」は本物の神経障害性疼痛ではないことがはっきりした。
これから多少の波はあるかもしれないが、トリガーポイントをじっくりと鎮静化していくだけだ。
坐骨神経痛とトリガーポイント その①
先日、右脚の付け根とひざの痛みを訴える女性が青梅市から来られた。
痛みの始まりは去年の1月
ある日突然、右脚の付け根が痛くなり歩けなくなってしまったそうだ。
自宅近くの整形外科を受診すると、レントゲンとMRIの結果から
『変形性脊椎症』
『腰椎滑り症』
『脊柱管狭窄症』
などの影響(圧迫)による『坐骨神経痛』
と言われたそうだ。
あれから1年半、処方された薬を毎日欠かさず飲みながら、物理療法にも週に3回通っているが
足をひきずらないと歩けなくなり
階段は上れなくなる
布団に寝る時平らに寝られなく
椅子に寝ている状態
とのこと(問診票そのまま)だった。
ー 処方された薬 ー
・タ◯ージェ(神経障害性疼痛の薬)
・セレ◯キシブ(非ステロイド抗炎症薬)
・ファモチジン(胃酸の分泌を抑える薬)
ー 物理療法の内容 ー
・牽引
・ウォーターベッド
・膝への超音波
月に一度の診察では
「まだ痛いですか?」と顔も見ずに聞かれ
「まだ痛いです」と答えると
薬の量(mg)が増えても痛みが軽減することはなく
今年に入ってからは、同じ質問に対して同じように答えると
「もっときつい薬を出しましょうか?」
「最終的には手術しかありませんので」
と言われるようになったそうだ。
まずは『変形性脊椎症』『腰椎滑り症』『脊柱管狭窄症』などは無害の結果であること
『いわゆる坐骨神経痛』は本物の神経痛ではないことをたくさんの資料を使って説明する。
そして、トリガーポイントを探しながら、膝や股関節の可動域(動き)を調べていると、身体のあちこちがそんなに痛いことも股関節がこんなに動かないことも知らなかった、とのことだった。
すべてのトリガーポイントに対して、じっくり・じんわり マイオスライドリリース をおこなって初回を終了する。
しまだの施術:https://kinji-shimada.com/free/treatment
ひざの痛みとトリガーポイント
先日、右ひざの痛みを訴える65歳の女性が、杖をつきながらバスと電車を乗り継いで来られた。
右ひざは6ヶ月前から痛みはじめ、自宅近くの整形外科を受診したところ、『変形性ひざ関節症』と診断されたそうだ。
医師からは
「軟骨がすり減って関節が変形している」
「関節に注射をしましょう」
そして
「最終的には手術になるかもしれません」
とのこと。
女性は手術を受けたくなかったので、週に1回、痛い注射を(5回)受けながら処方された痛み止めも飲んだが、痛みが改善することはなかった。
その後、ある整骨院に20回ほど通ったが、こちらでも改善の兆しすら見えなかったとのこと。
このある整骨院では「身体が歪んでいるから、背骨と骨盤の矯正をしなければいけない」「それには回数券がお得ですよ」と言われて20回分の回数券を購入したそうだ。
このままでは手術になってしまうのかと心配していたところ
『少し遠いけど行ってごらん 私の腰痛が治ったんだから きっと良くなるわよ』と
カラオケの仲間(私の患者さんだった方)が、紹介してくれたそうだ。
赤の丸印は、女性が痛いと訴えたところ
その他のラインは、ひざの痛みと歩行障害を引き起こしているトリガーポイントがあったエリア
『6ヶ月前は杖など必要なかったのに、今では杖なしでは歩けなくなってしまった…』と、とても辛そうだった。
痛みはじめ(半年前)はこんなに広い範囲ではなかったかもしれないが、トリガーポイントを誰にも見つけてもらえずに時間だけが経過した結果、痛み信号に反応した脳と脊髄からの繰り返される命令によって筋肉たちの緊張(こわばり)が強くなり、とうとう杖なしでは歩けなくなってしまったのだろう。
痛みやしびれが慢性化するしくみ:https://kinji-shimada.com/diary/75590
それぞれのトリガーポイントを探索すると、女性は『痛いです』『そこも痛いです』と教えてくれた。
すべてのトリガーポイントに対して、じっくり・じんわり マイオスライドリリース をおこなう。
しまだの施術:https://kinji-shimada.com/free/treatment
施術後は
『あれ?! あんまり痛くない』と杖をつかずに笑顔で帰られた。
その後は週に1回来ていただいたが、3回目で終了した。
この結果は、ひざの軟骨が再生して関節の変形が元に戻ったのではありません。
騒いでいた(活性化した)トリガーポイントたちが大人しくなって(不活性化して)、痛み信号が脳に届かなくなったのです。
脳に痛み信号が届かなくなれば、余計な筋肉の緊張(こわばり)は起こりません。
よって、痛みなくスムーズに歩ける、動けるようになるのです。
痛みやしびれが改善するしくみ:https://kinji-shimada.com/diary/75591
ー 知っておいていただきたいこと ー
・関節の軟骨には、痛みを感知するセンサーはありません。
・身体の歪み(左右非対称)は結果であって、原因ではありません。