そよ風 note
筋膜の状態が悪くなった時に起こること
筋膜の状態が悪化しているサイン
次のような変化は、筋・筋膜のコンディションが低下(筋・筋膜の過緊張緊と滑走・すべりの不全)しているサインです。
① 動きが悪くなった(可動域の減少)
・首・肩・膝などが硬く感じる
・腕(肩)が上がりにくい
・ズボンを履くときに脚が上がりにくい
・靴下が履きづらい
・足の爪を切るのが困難
・お風呂掃除など、前屈みの姿勢がつらい
② 何げない動作でも「痛み」や「ぎこちなさ」を感じる
・歩く
・寝返りを打つ
・ベッドから起き上がる
・服を着替える
③ 体の柔軟性が落ち、弾力がなくなる
・以前のようにしなやかに歩けない
・歩行や階段の昇り降りで、ドスンドスンと衝撃が大きくなった
④ 姿勢が崩れやすくなった
・気がつくと猫背になっている
・胸を張る「よい姿勢」を保つのがつらい
⑤ 痛みがなかなか消えない・・・
「治療を受けるとその日は楽になるのに、翌日にはまた痛みが戻ってしまう…」
このような場合は、慢性的な痛みに移行している可能性があります。
痛みが慢性化してしまうと…
「痛む部分だけ」に対するアプローチでは、改善が頭打ちになってしまいます。
たとえば腰痛の場合
・腰に電気を当てる
・腰の周りをマッサージする
・牽引をする
これらの療法は、症状を一時的に和らげる助けになることはあります。
しかし、患者さんが本当に望む結果 ー「戻らない変化」ー に辿り着くことはありません。
痛みは「原因」でなく「結果」
慢性的に痛みを感じている場所は、原因ではなく結果として現れています。
もちろん痛みが出ている場所「結果」にもアプローチしなければいけませんが、その痛みを慢性化させている「原因」にアプローチしなければいけません。
筋膜も皮膚と同じように、頭の先から足先まで、上下・前後・左右に繋がっています。
身体は部分だけで機能することはなく、身体全体で「1つのユニット」として機能します。
慢性的な痛みの場合は「腰が痛い=腰が悪い」では、ないのです。
平成の時代を通して、慢性的な痛みや身体に対する考え方(概念)は大きく変わりました。
世界的な「パラダイムシフト」が起こりました。
かつては「痛い場所=悪い場所」「局所を治療すれば治る」という考え方が主流でしたが、それでは腰痛をはじめとする多くの慢性痛はよくなりませんでした。
これは、いわば昭和の身体観(考え方)です。
現在は、令和です。
今では、痛みを全身のつながりや心とからだの問題として捉えることが常識になりました。
テンセグリティー その①
テンセグリティー (Tensegrity) は、張力(Tensile) と 完全性 (Integrity) から生まれた造語で、私たちの身体の『新たな構造モデル』です。
テンセグリティー模型
骨盤と脚のテンセグリティー模型
この構造は、持続的な張力と局所の圧縮力によって保持されていますが、安定性は張力のバランスに依存しています。
これは、人体に限られたものではなく、炭素原子、水分子、たんぱく質、ウイルス、細胞、組織、そのほかの生物などさまざまな自然系が、テンセグリティーを利用して構築されています。
私たちのからだに加わった力(エネルギー)は、このテンセグリティー構造全体を揺らす波となって消えていきます。
その力は必ずゆがみを生じますが、ゆがみが局所に集中することはなく、からだ全体へ均等に分散されます。
したがって、首や骨盤などの局所が歪むことはありません。
偏ったこわばりや緊張がなく、柔軟でバランスのとれた構造ほど(左右対称という意味ではありません)、効率よく衝撃を吸収できる「効率の良い身体」ということになります。
しかし、からだの一部のバランスが崩れると、必ず他の部位にストレスがかかるため、ある部位に生じた問題(こわばりや緊張)は、からだ全体の構造や動きに影響を及ぼすことになります。
ある部位にかかったストレスの影響がからだ全体に及ぶのと同様に、ある部位の柔軟性や可動性が回復すると、周囲の組織のみならず、その影響を受けていた離れた部位の状態も改善していきます。
テンセグリティ模型の引っ張り材の1本を弾くとその振動は構造全体に伝わりますが、私たちのからだでも、それと同じことが起きているのです。
テンセグリティー模型・振動の伝わり
私が、痛む部位だけでなく、からだ全体に施術をおこなうのは、人体がテンセグリティー構造だからです。



