そよ風 note

2024-11-23 18:00:00

膀胱がんによる腰痛

 

今から8年ほど前(山梨の施術室に)、膀胱がんによる腰痛の患者さん(60歳代・男性)が来られた。 

 

男性は腰が痛いから横になっている・・・ということで奥様から

 

『主人の腰痛が(いくつか整形外科に行ったが)よくならないので、なんとかしてほしい』という連絡があり、すぐに来ていただいた。

 

入り口では前かがみの姿勢で入って来られ、施術室では膝に両手をついたまま座っているのも辛そうで、顔の汗が止まらなかった。 

 

まさかと思いながらも話を伺うと体重も落ちて食欲もない』『夜も痛くて眠れない』とのことだった。

 

(奥様から連絡をいただいた時に確認しなかったことを後悔する)

 

 

 

まさに『 レッド フラッグ 』です。

 

 

 

この腰痛は、私が施術することができない原因である可能性が高いので、すぐに総合病院へ行ってくださいと話し帰宅していただいた。

 

後日、奥様から『膀胱がんでした。そのまま入院しました』との連絡をいただいたが、医師からは『どうして、もっと早く来なかったんですか?!』と言われたとのこと

 

でも、この男性は、腰が痛いから整形外科を受診したまでで・・・

 

膀胱がんで腰(骨盤内)に痛みを感じる時は、がんが進行していることが多いらしいです。

 

きっと、この男性もそうだったのでしょう。

 

その後しばらくして『無事退院した』との連絡をいただいき安心した。

 

 

 

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腰痛患者さんの中でのがんの割合は、0.7%(1,000人に7人)程度と言われています。

 

程度は極めて低いですが、0%ではありません。

 

腰痛を引き起こす可能性があるのは、大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、膀胱がんなどです。

 

また、乳がん、肺がん、前立腺がんなどは、背骨(脊椎)への転移を起こしやすいと言われています。

 

 

 

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レッドフラッグが認められない時は

 

2024-11-23 18:00:00

レッドフラッグ (危ない腰痛) が認められない時は

 

・レッドフラッグ(危ない腰痛)が認められない限り、腰痛発症後4〜6週間までの画像検査に臨床的メリットはない。

 

・放射線診断(エックス線とCTスキャン)には放射被曝に伴うリスクがあるため、診断と治療に不可欠な場合を除けば、避けるべきである。

 

・エックス線撮影やMRIなどの画像検査では、症状のない健常者の多くに異常所見が認められる。

 

・腰痛も坐骨神経痛も未経験の健常者における単純エックス線撮影では、50歳以上の65%に異常所見が認められ、MRIでは60歳未満の20%に椎間板ヘルニア、33%に椎間板異常が認められる。

 

・年齢と共に椎間板ヘルニアが見つかる頻度が高くなるため、手術を検討する際は、加齢に伴うMRI所見と臨床症状との関連性の確認が重要である。

 

 

 

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◻︎文献◻︎

 

ニュージーランド事故補償公団(2010 Printed Japan)「急性腰痛と危険因子ガイド」 春秋社

 

 

 

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危ない腰痛

 

2024-11-16 18:00:00

友人がドラマに出演しています

 

友人の門島孝平さんが

 

ドラマ「俺のテントに誰かいる...!」に出演しています。

 

 

・毎週月曜日 22:30からJCOM(神奈川)にて放送

 

・毎週火曜日 17:00から公式YouTubeで配信

 

 https://m.youtube.com/@oreten_drama

   

 

ぜひ、ご覧ください (^^)

 

     ↓

 

「第1話」 公式YouTubeでの配信

 

https://youtu.be/Be3Y4gtmPF4?si=gmjamo8-8f6Nni32

 

 

第1話では「釣り人役」(24:25〜)です。

 

 

門島さんいわく

 

『6話完結で、たまに出てきます』とのこと。 

  

 

 

こちらもぜひ。

 

     ↓

 

門島孝平オフィシャルサイト

 

http://kohei-kadoshima.com

2024-11-06 20:00:00

脊椎の手術と後悔の涙

 

『脊椎外科の罠』

 

 ーある医療難民からの衝撃の叫びー

 

手術は成功、しかし消えない腰の痛み。

 

あの診断は正しかったのか?

 

 

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医療関係者・腰痛患者必読。

 

現役整形外科医が業界の闇に切り込む、衝撃の医療ヒューマン小説。

 

壱島良男著(幻冬舎 2017)

 

 

 

・腰椎(頚椎)椎間板ヘルニア

 

・脊柱管狭窄症

 

・分離・滑り症

 

などの診断を告げられて(手術を勧められて)いる方は必読です。

 

 

 

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今から13年前

 

 

私は脊柱管狭窄症との診断を受け、脊椎手術を4回も受けた70歳代の女性(FBSS)との出会いがあった。

 

 

FBSS とは 

 

 

その時その女性は

 

 

『先生(担当医)を信じていたのに・・・』

 

  

『手術なんてしなければよかった・・・』

 

 

と後悔の涙を流していた。

 

 

  

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もしもあの女性が

 

 

手術を受ける前にこの本に出会えていたら・・・

 

 

(その時には出版されていなかったけど)

 

  

あるいは誰かが

 

 

『あなたの症状は、筋膜性疼痛症候群(トリガーポイント)の可能性が高いですよ』と伝えていたら・・・

 

 

手術を受けるたびに症状が悪化していくことも

 

 

手術を受けるたびに増す痛みと不安から

 

 

薬がどんどん増えていくことも

  

 

手術を受ける前は

 

 

杖がなくてもひとりでそこそこ歩けていたのに

 

 

手術を受けた後は

 

 

杖があってもひとりでは歩けなくなることも

 

 

そして

 

  

4回目の手術が終わっても

 

 

症状はまったく改善していない(悪化している)ことを担当医に告げると

 

 

「私の手術は完璧に終わっているので腰のせいではありません」

 

 

「次回からあなたは精神科へ行きなさい」

 

 

などと言われることもなかっただろう。

 

 

この担当医は、この本に登場する “ 北川医師 ” そのものだ。

 

 

 

 

※ この本の主人公である「手島里美(腰椎椎間板ヘルニアで手術)」と「戸田道男(腰椎分離すべり症・腰部脊柱管狭窄症で手術)」も、トリガーポイントによる腰痛でした。

2024-11-06 20:00:00

FBSS

 

Failed Back Surgery Syndrome :FBSS

 

『脊椎手術後失敗症候群』

  

・腰椎の手術を受けたにもかかわらず、腰痛や下肢痛などの症状が持続する患者を指す言葉で、新たな症状が増し加わることもある。

 

・腰椎手術後の 5~50% に FBSS が発生すると言われている。

 

・FBSS の治療には、複数回の手術が行われることが多い。

 

・腰椎手術は、脊椎に不可逆的な(手術する前の状態には戻れない)変化を与えるために、一度手術が行われてしまうとその影響は持続する。

 

 

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・2回目の手術では40~50%が改善し、20%は悪化する。

 

・3回目の手術では20~30%に有効であるが、25%は悪化する。

 

・4回目の手術では改善するのは10~20%にとどまり、45%が悪化する。

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